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ロバート・キヨサキの「若くして豊かに引退する方法」の参考文献として挙げられていた本です。
歴史の教科書で出てくるアダムスミス(神の見えざる手)やマルクス(マルクス主義)、ケインズ(ニューディール政策が近い)などの思想とその背景がとても詳しく書かれています。また私は名前だけしか聞いたことのなかった経済学者(シュンペーターなど)や全く名前の知らない経済学者の業績とその背景も知ることができます。
私が驚いたのは、経済学というのは目の前の現象を説明するために発展してきたものであって、将来を予測するために発展したものではないこと(結果としてその理論がビジョンとなる)。
また第1章で経済学者について、「彼らは軍隊を指揮したことも帝国を支配したこともない、取るに足らない人たちである」と述べた上で、「だが、彼らの影響は帝国の崩壊や大陸の激動をもたらした」と書いています。私はそういう認識を持ったことがなかったのですが、言われればマルクス主義は分裂国家や東西冷戦を生み出しましたし、他の理論も国家経営に多大な影響を与えています。
購入した文庫本は543ページ、1500円+税です。このボリュームで21刷にもなっています。経済学の入門書としてこれからも版を重ねることは間違いありません。
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