書評☆☆☆☆☆うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間 単行本 – 2018/7/13

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書評
素晴らしい本です

うつ病とはどんな病気なのか、とてもよくわかる本。患者の全てがこの本のように1年で回復するわけではないのを差し引いても、発症から回復までよく書けています。

この本からわかることは

・誰でもうつ病になること:私でも知っている高名な棋士です。性格もそれほどキツキツではなさそうなのに鬱になってしまう。「頭の使い過ぎ」とは書かれていますが、そんなことはないでしょう。

・脳の病気であること:私は鬱というのは何か心配事があってそれが嵩じてうつ病になると思っていたのですが、全く違うようです。ある日突然症状が出て、それがどんどん悪くなっていく。心の揺れなんてありません。どう考えても脳の内部の病気です

・必ず治ること:筆者の兄が強調しています。時間が来れば必ず治る

筆者は将棋9段でありながら多数の本やエッセイを書いている文筆家です。この本も淀みなく自分の状態や心境を書いていて、ぐいぐい引き込まれます。素晴らしい。

鬱で悩む人や、身内や職場で鬱の人は読むことをお勧めします。患者が書いた貴重な本です。

 

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